第54章 救急外来へ行く

佑奈はそのまま家へ向かった。

ところがマンションの前に着くなり、入口の外で川西拓海が待っているのが目に入った。

「どうだった?」

川西拓海は心配そうに言う。

「全部、うまくいったか?」

佑奈はうなずいて、手に提げた箱をひょいと持ち上げた。

「全部受け取れた」

川西拓海はほっと息をつく。だが、彼の目はすぐに佑奈の手の甲の赤みに留まった。

顔色が変わる。次の瞬間、彼は足早に近づいて佑奈の手首を掴み、じっと傷を確かめた。

「……どうしたんだ、これ」

手の甲に残る生々しい赤い跡を見て、眉がきゅっと寄る。

「誰にやられた。有川紘樹か? それとも自分でうっかり火傷したのか?」

佑...

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